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Pandora FMS はクラウド環境の監視にとても便利な設計がされています。しかし、Pandora FMS ソフトウエアエージェント機能でもう一歩！ エージェント名の設定を柔軟にしたいなー、という思いが前々からありました。これをなんとかしようということで、Linux(UNIX)版、 Windows版双方の Pandora FMS エージェントの拡張を行いました。(Pandora FMS の配布ソースにもフィードバック済)
アールワークスがお客様システムの運用監視を行うときは、通常監視対象サーバーに Pandora FMS ソフトウエアエージェントを導入しています。
Pandora FMS では、エージェントが監視サーバーに対して監視の情報をプッシュする動作をします。そのため、特にクラウド環境に構築されたシステムではエージェントをイン ストールしたイメージを用意しておくことにより、スケールアウトして監視対象サーバーが増えた場合、それが自動的に Pandora FMS のコンソールに登録されます。追加されたサーバーに対して一つ一つ監視項目を設定する必要がないため、手間をかけずにすばやく新サーバーの追加ができるのです。
エージェントがデータをプッシュするとき、そのエージェント名も送られます。このエージェント名は、エージェントの設定ファイル(pandora_agent.conf)で次のような定義で制御します。
agent_name www
上記の例では、エージェント名がwwwになります。agent_nameを設定しない場合は、OS に設定されたホスト名がエージェント名として採用されます。
こ こで一つ問題が… オートスケールで増えるサーバーの場合 agent_name でエージェント名を固定にできないのです。その場合、OSに設定されたホスト名を採用するように設定する(agent_nameを定義しない)わけですが、OS のホスト名が変わらないような環境だとお手上げ。
やっぱり、エージェント名には以下の情報なども取り込みたいなぁ～。
- AWS等であれば、インスタンスID
- サーバーのIPアドレス
- その他サーバーを特定する個別情報
し かし、今までのエージェントの実装では実現できません。強引にやろうとすると、エージェント起動前に pandora_agent.conf を書き換えるとかの美しくない実装になってしまいます。そこで、任意の外部コマンドの実行結果をエージェント名として取り込む機能を実装することにしまし た。
まずは、pandora_agent.conf に外部コマンドでエージェント名を設定するためのトークンを何にするか、Pandora FMS オリジナルの開発元であるスペインのArtica 社メンバーと調整。agent_name_cmd でいいかな? と思ってたので…
私：「エージェント名を外部コマンドで設定できるように拡張するつもりなんだけど、agent_name_cmd というトークンでいいかな?」
Articaの開発メンバー:「おお、それ、便利だね。いいんじゃね?」
(実際のやりとりは英語ですが超意訳)
とあっさり agent_name_cmd に決定。 というわけで、トークン決まったのでどんどん実装。Linux(UNIX)エージェントはそれほど大きな変更にはなりませんでしたが、Windowsエー ジェントは結構大変。呼び出したコマンドの標準出力を取得するコードって結構面倒なんですね…
なんだかんだいって、そこそこ時間かかっ てしまいましたが、実装が完了し、社内での利用開始および、Pandora FMS コミュニティへの実装のフィードバックも完了しました。次期バージョンの Pandora FMS 5.1SP2 および Pandora FMS 6.0 にはこの機能入ります。(Pandora FMS 5.1SP1 にはタイミング的に間に合わなかった、残念。)
たとえば、Linux でエージェント名を “ホスト名_IPアドレス” にしたい場合は、次のような設定をします。
agent_name_cmd LANG=C; /bin/echo -n `hostname`; /bin/echo -n "_"; /bin/echo `/sbin/ifconfig eth0 | /bin/grep 'inet addr' | /usr/bin/awk '{print $2;}' | /usr/bin/cut -d: -f2`
これで、エージェント名何でもアリアリ。柔軟性が高くなりました!
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Tag： Pandora FMS
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