Azure Managed Service Column <Azure運用コラム>

Azure Archive Storageとは?データ保持コストの最適化

Category: 入門編

2023.09.05

アクセス頻度の低いデータを低コストかつ安全に保持するためのソリューション

急速なデジタル化に伴い、企業内に保存されるデータは急増しています。しかし頻繁にアクセスする必要のあるデータはごく一部で、めったにアクセスしないものの長期間保存しなければならないデータも多いのではないでしょうか。

Azure Archive Storage は、アクセス頻度の低いデータを低コストで保持できるストレージソリューションです。活用することで、データの使用頻度に応じたコストの最適化ができます。

本記事では、Azure Archive Storage のメリットや注意点、料金体系まで詳しく解説します。

1. Azure Archive Storageとは

Azure Archive Storage とは、アクセス頻度の低いデータを低コストかつ安全に保持できるサービスです。 Microsoft 社が提供するストレージソリューションである Azure Blob Storage の 1 つのアクセス層として提供されています。

Azure Blob Storageとは

Azure Blob Storage とは、 Azure のオブジェクトストレージサービスです。テキストデータや画像データなどの非構造化データを保存するために最適化されています。

Azure Blob Storage には 4 つのアクセス層があり、データの使用頻度に応じてユーザーがアクセス層を選択することでコスト効率の高い方法で保存できます。 Azure Archive Storage は、このアクセス層のうちアーカイブアクセス層を選択して使用します。

Azure Blob Storageのアクセス層

では、 Azure Blob Storage 4 つのアクセス層について詳しく解説します。

ホットアクセス層

頻繁にアクセス・変更するデータの保存に最適。保存コストはもっとも高く、アクセスコストはもっとも低い。

クールアクセス層

アクセス・変更の頻度が低いデータの保存に最適。最低保存期間は 30 日間。ホットアクセス層と比較して保存コストが低く、アクセスコストが高い。

コールドアクセス層(プレビュー中)

アクセス・変更の頻度が低いデータの保存に最適。最低保存期間は 90 日間。クールアクセス層と比較して保存コストが低く、アクセスコストが高い。

アーカイブアクセス層

めったにアクセス・変更をしないデータの保存に最適。最低保存期間は 180 日間。唯一オフライン層であり、保存コストはもっとも低く、アクセスコストはもっとも高い。

2. Azure Archive Storageのメリット

Azure Archive Storage を利用するメリットについて解説します。

低コストでのデータ保持

企業が保存すべきデータは増加傾向にありますが、同時にストレージコストの増加が課題となることが多いです。 Azure Archive Storage は、アクセス頻度が低いデータを非常に低コストで保存できます。

保存期間が長くめったにアクセスしないという条件を満たすデータであれば、 Azure Archive Storage を活用することで大幅なコスト削減が可能です。

最高レベルのセキュリティ

Azure Archive Storage はセキュリティ体制も万全なため、データの安全性を確保できます。 HTTPS を使用したデータ転送や、 256 ビットの AES キーを使用したデータ保護などに対応しているため、低コストであっても安心して保存できます。

シームレスな階層制御

同じ Azure アカウントで別のアクセス層を利用することもできます。ホットやクールなど、別の階層に変更する必要があれば Azure portal での 1 クリックでシームレスに階層変更が可能です。

3. Azure Archive Storageのユースケース

Azure Archive Storage のメリットを活用したユースケースとして、一部ですが次のようなものがあります。

  • 社内システムのバックアップデータの長期保持
  • 法律・ガイドラインで設定された保管期限を遵守するためのアーカイブ
  • 医療記録データのアーカイブ
  • デジタルメディアコンテンツの保持
  • 監視カメラ映像の保持
  • テープストレージの代替として

4. Azure Archive Storage の注意点

メリットの多い Azure Archive Storage ですが、注意すべきポイントもあります。

読み取り・変更にはリハイドレートが必要

Azure Archive Storage に保存されたデータの読み取りや変更を行うには、オンライン層(ホット・クール・コールドアクセス層)にリハイドレート(=階層を変更する処理のこと)をしなければなりません。リハイドレートには最大15時間かかることもあるため、注意が必要です。

リハイドレートの手順は以下の通りです。

1. Azure portal のストレージブラウザで、リハイドレートするデータを選択してコピーします。

Azure Archive Storageのユースケース

2. 新たに配置するコンテナに移動し、 [ 貼り付け ] を選択するとダイアログボックスが表示されます。アクセス層を選択して [ 貼り付け ] を選択するとリハイドレートが開始されます。

Azure Archive Storageのユースケース

図版出典:Microsoft公式サイト

早期削除料金が発生する場合がある

アーカイブアクセス層のデータの最低保存期間は 180 日間です。もし、この期間が経過する前に別のアクセス層に移動もしくは削除する場合、早期削除料金が発生するので注意しましょう。料金は日割りされ、最低保存期間の残りの日数分に相当する金額が適用されます。

5. Azure Blob Storageの料金体系

Azure Archive Storage を含め、各アクセス層の Azure Blob Storage の料金は次のとおりです。

従量課金制のデータ ストレージ料金 Premium※ ホット クール コールド アーカイブ
最初の 50TB / 月 ¥21.68176/GB ¥2.6019/GB ¥1.44546/GB ¥0.52037/GB ¥0.14310/GB
次の 450TB / 月 ¥21.68176/GB ¥2.5007/GB ¥1.44546/GB ¥0.52037/GB ¥0.14310/GB
500 TB 超 / 月 ¥21.68176/GB ¥2.3995/GB ¥1.44546/GB ¥0.52037/GB ¥0.14310/GB

※Premium:トランザクションレートが高く、一貫性のある低遅延アクセスが提供される。

6. まとめ

Azure Archive Storage とは、アクセス頻度の低いデータを低コストかつ安全に保持できるサービスです。社内で保存しなければならないデータ量が多く、ストレージコストが課題となっている場合は、ぜひ導入を検討してみてください。

ただし、リハイドレートや早期削除料金など注意すべきポイントもあります。 Azure Archive Storage の特性をしっかり理解したうえで、計画的に活用するのがおすすめです。

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Tag: Azure Archive Storage

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