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他製品との違い、選定する際のポイントも解説
Amazon Elastic VMware Service ( Amazon EVS )は、既存の VMware 環境を AWS 上へ移行・拡張できるサービスです。 VMware の管理体系を維持したまま、 AWS の高い拡張性と柔軟性を享受できます。
本記事では、 Amazon EVS の概要やメリット、他製品との比較ポイントを解説します。段階的かつ無理のないクラウド移行を進めるための参考にしてください。
1. Amazon Elastic VMware Service(Amazon EVS)とは
Amazon EVS とは、オンプレミスで稼働する VMware ベースのワークロードを、 AWS 上へ移行・拡張するためのサービスです。社内で利用中の vSphere や vCenter といった管理ツールをそのまま使いつつ、 AWS の柔軟なスケーラビリティを活用できます。
主な機能
Amazon EVS の主な機能は以下の 3 つです。
- 既存のvCenterによる統合管理
オンプレミスで利用している vCenter から AWS 上の VMware 環境を一元管理できます。
- ハイブリッド環境の構築サポート
AWS Direct Connect や VPN を利用し、オンプレミスと AWS 間を低遅延かつセキュアに接続できます。
- AWSサービスとの連携
Amazon EC2 や S3 、 Elastic Load Balancing ( ELB )、 Amazon Cloud Watch 、 AWS Systems Manager など、さまざまな AWS サービスと容易に連携可能です。
料金体系
Amazon EVS の料金は、以下の 3 要素で構成されます。
- Amazon EC2 インスタンス
- VPC ルートサーバーエンドポイント
- Amazon EVS コントロールプレーン
最低料金や前払いは不要で、リソース利用量に応じた従量課金モデルを採用しています。料金の詳細は下記の公式ページをご確認ください。
※参考:Amazon EVS の料金
2. Amazon EVSのメリット
Amazon EVS を導入する主なメリットを解説します。
VMware環境を大きく変更せずにAWSへ移行できる
オンプレミスで稼働している VMware 環境を、構成や運用体系を維持したまま AWS 上に再構築できます。サーバーの再設計やツール変更の手間を最小限に抑え、短期間かつ低リスクでのクラウド移行を実現します。
オンプレミスとAWSを連携させたハイブリッド環境を構築できる
オンプレミスの VMware 環境と AWS 上の VMware 環境をシームレスに連携させたハイブリッド環境を構築可能です。これにより、災害対策( DR )構成の強化も比較的容易に実現できます。
運用の一貫性を維持できる
オンプレミスと同じ運用フローを継続できるため、現場の混乱を防げます。運用手順やドキュメントの改訂コストも最小限で済みます。
ダウンタイムやデータ損失を最小限に抑えられる
AWS 上にバックアップおよび復旧環境を構築することで、障害発生時の業務停止リスクを低減できます。高い可用性により、ダウンタイムやデータ損失の極小化が可能です。
3. Amazon EVSのユースケース
ここでは、 Amazon EVS の具体的な活用シーンを 4 つ紹介します。
VMware環境のAWSへの移行
Amazon EVS は、既存のVMware環境を大きく変えずに AWS 上へ再構築できるため「脱 VMware 」を見据えた段階的な移行に有効です。
データセンターの容量拡張
オンプレミスの資産を維持しつつ、不足したリソース分だけを AWS で補うことで、スムーズな容量拡張が可能となります。
災害対策として活用
AWS 上に DR サイトを構築し、オンプレミスで障害・災害が発生した際にはシステムを AWS 側へ切り替えます。事業継続計画(BCP)やDR対策を強化しつつ、将来的なフルクラウド化にもつなげられます。
AWSサービスの活用
200を超える AWS サービスと連携し、セキュリティ強化やアプリケーション統合などを段階的に進めることが可能です。
4. 他製品との比較・選定する際のポイント
Amazon EVS と競合するサービスには、 Azure VMware Solution ( AVS ) や Google Cloud VMware Engine ( GCVE ) があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
| サービス名 | Amazon EVS | Azure VMware Solution | Google Cloud VMwar |
|---|---|---|---|
| 概要 | AWS 上に VMware 環境を構築し、既存の VMware ワークロードを運用できるサービス | Azure 上に専有型の VMware 環境を提供するサービス | Google Cloud 上に専有型の VMware 環境を提供するサービス |
| 特徴 | AWS サービスと統合しやすい | Microsoft 製品との親和性が高い | BigQuery などの AI ・データ分析サービスと連携しやすい |
| 運用方法 | 既存の vCenter による管理を継続できる | vCenter で管理可能 | vCenter で管理可能 |
| 拡張性 | Amazon S3 などのサービスと段階的に統合できる | 社内システムを Microsoft 製品に統一しやすい | データ分析や AI 活用を中心としたシステム拡張が可能 |
ここからは、これらのサービスを選定する際のポイントを解説します。
既存クラウドとの親和性を考慮する
自社がすでに利用しているクラウド基盤との親和性を考慮しましょう。業務システムやサーバー基盤が AWS 上に構築されている場合は、 Amazon EVS を選ぶとクラウドサービスとの統合や連携がスムーズになります。
Microsoft 365 や Active Directory など、 Microsoft 製品中心の環境であれば、 AVS を選択することで運用の統一性を保ちやすくなります。
移行後の運用方法を確認する
認証基盤やネットワーク設計、災害対策( DR )の構成などはサービスごとに異なります。現在の運用ルールや管理体制に無理なく適合するサービスを選ぶと、移行後の運用負荷を最小限に抑えることが可能です。
将来的な拡張性・連携性を評価する
ハイブリッド環境を維持しつつ AWS の先進的なサービスを取り入れたい場合は、 Amazon EVS がおすすめです。社内基盤を Microsoft 製品で統一したいのであれば AVS 、 AI 活用やデータ分析基盤の強化を重視する場合は GCVE が適しています。
5. まとめ
Amazon EVS は、既存の VMware 環境を大きく変更することなく、 AWS 上で利用できるサービスです。ハイブリッド構成の実現、災害対策( DR )の強化、 将来的な AWS サービスとの統合など、幅広い目的で活用できます。
Rworks では、 VMware 環境からの移行サービスを提供しており、お客様の環境に適した構成設計から構築・運用まで一貫したサポートが可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
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Tag: VMware
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