Azure Managed Service Column <Azure運用コラム>

AVDクライアントとは?種類や機能、使い方をわかりやすく解説

Category: 入門編

2024.04.23

クライアントごとの機能の違いを知ってAVDを快適に使う方法を解説します。

AVD ( Azure Virtual Desktop )は、 Microsoft Azure が提供している仮想デスクトップサービスです。 場所を問わずにどこからでも仮想デスクトップを利用できるため、リモートワークに最適で多くの企業に導入されています。

手元の端末から AVD へ接続するには、それぞれの環境に合わせて用意されたクライアントを利用する必要があります。本記事では、 AVD クライアントの概要や種類、具体的な設定方法などについて解説します。

1. AVD クライアントとは

AVD クライアントとは、ユーザーが AVD 環境にアクセスするために使用するソフトウェアまたはアプリケーションです。 AVD では利用環境に合わせてさまざまなデバイスや OS に対応したクライアントが用意されています。

Windows に限らず、 macOS や iOS 、 Android などからも専用のクライアントをダウンロードして Windows のデスクトップ環境を利用することが可能です。また端末にクライアントをダウンロードしなくても、 Web ブラウザから直接仮想デスクトップにアクセスできる Web クライアントも提供されています。

AVD クライアントを利用することで、ユーザーは利用端末を制限されずに AVD 上の Windows 環境に安全かつ容易にアクセスできます。

2. AVD クライアントの種類

AVD クライアントには、ユーザーが利用する端末に合わせて次のような種類があります。それぞれを解説します。

Windows デスクトップクライアント

Windows 用のクライアントです。 AVD に限らず、ほかのサーバーやリモート PC にも接続できます。

Windows用 Azure Virtual Desktop Store

Windows 用のクライアントです。 Windows デスクトップクライアントは AVD に限らず一般的なリモートアクセスに対応しているのに対し、こちらは AVD への接続に特化している点が異なります。

Web クライアント

Web ブラウザから直接 AVD 環境に接続するためのクライアントです。 Web ブラウザを利用するため、端末へ専用のアプリケーションをダウンロードする必要はありません。ただし、モバイルの Web ブラウザはサポートされていないため PC からの利用に限られます。

サポートされる Web ブラウザは次のとおりです。

ブラウザ OS バージョン
Microsoft Edge Windows、macOS、Linux、Chrome OS バージョン 79 以降
Google Chrome Windows、macOS、Linux、Chrome OS バージョン 57 以降
Apple Safari macOS バージョン 11 以降
Mozilla Firefox Windows、macOS、Linux バージョン 55 以降

macOS クライアント

macOS 用のクライアントです。macOS を搭載した端末にダウンロードすることで、Mac ユーザーでも AVD を通じて Windows デスクトップやアプリケーションを利用できます。

macOS の機能と環境に最適化されており、 Mac ユーザーにとって親しみやすい操作感を提供します。

iOS/iPad OS クライアント

iOS/iPadOS 用のクライアントです。 iPhone や iPad から AVD を通じて Windows デスクトップやアプリケーションを利用できます。

Android/Chrome OS クライアント

Android/Chrome OS 用のクライアントです。 Android を搭載したスマートフォンやタブレット、Chromebook などから AVD 環境に接続できます。

3. AVD クライアントの機能の違い

AVD クライアントには、主に次のような機能があります。

①複数モニターをサポートする(各モニターの最大解像度は 8K で合計解像度は 32K に制限される)
②ローカルモニターの解像度をリモートセッションへ動的に反映させる
③ウインドウサイズに合わせてリモートデスクトップ画面を動的に拡大・縮小する
④ Microsoft Teams を最適化する(高品質な通話や画面共有など)
⑤ディスプレイ解像度をカスタムする
⑥Web カメラやストレージ、プリンターなどのデバイスへリダイレクトする

ただし①〜④についてはクライアントごとに利用できる機能が異なります。まとめると次のとおりです。

  Windows デスクトップ、Azure Virtual Desktop Store アプリ Web クライアント macOS クライアント iOS/iPadOS クライアント Android/Chrome OS クライアント
16台まで 16台まで
× × ×
× ×
× ×

4. AVD クライアントの使い方

では、実際に AVD クライアントを使う方法について解説します。

Windows デスクトップクライアントの使い方

Windows デスクトップクライアントの使い方は次のとおりです。

1. Windows デスクトップクライアントを利用端末へダウンロード・インストールします。

2. クライアントアプリを起動します。

3. スタート画面で [登録] を選択し、 Microsoft アカウントでサインインします。

4. 数秒後、ワークスペースに管理者が設定したデスクトップやアプリケーションが表示されます。

AVD クライアントの使い方

図版出典:365クラウド

5. 表示されたアイコンを選択すると、AVDへのセッションが開始されます。

Web クライアントの使い方

Web クライアントの使い方は次のとおりです。

1. 利用端末で Web ブラウザを起動します。

2. 次の URL へアクセスします。
https://client.wvd.microsoft.com/arm/webclient/

3. Microsoft アカウントでサインインします。

4. 数秒後、ワークスペースに管理者が設定したデスクトップとアプリケーションが表示されます。

5. 表示されたアイコンを選択すると、AVDへのセッションが開始されます。

5. まとめ

AVDに接続するためのクライアントは利用環境に合わせてさまざまな種類が用意されています。これらを利用することで、MacユーザーやスマホユーザーでもWindows環境にアクセスすることが可能です。ただしクライアントごとに利用できる機能は異なるため、違いを理解して適切なクライアントを選択しましょう。

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Tag: AVD AVD クライアント

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