目次
多岐に渡る開発プロジェクトで、開発を効率化する方法が求められている
開発プロジェクトを進める中で、開発者が各々で開発環境を構築すると、開発者間で環境に差異が発生する場合があります。開発プロジェクトはとてもデリケートに作業を行う必要がありますので、想定していた環境とのわずかな差異が思わぬ大きな不具合につながることもあります。
このようなケースで、 Microsoft Dev Box を活用すると、クラウド上に既に用意された開発環境を用いて、開発者間で同一の環境を使用でき、差異による不具合を事前に防ぐことができます。
本記事では、 Microsoft Dev Box を活用するメリットについて説明します。 Microsoft Dev Box の使い方なども紹介するので、 Microsoft Dev Box を導入する際の参考にしてください。
1. Microsoft Dev Boxとは
Microsoft Dev Boxとは、クラウド上の仮想マシンで開発環境を使用できるマイクロソフトのサービスです。開発者が手作業で開発環境を構築する場合、オンプレミスやクラウドなど環境に特化した知識が必要となる場合もありますが、 Microsoft Dev Box を活用することで、環境に特化した知識は不要で開発を進めることができます。
Microsoft Dev Boxにアクセスし、すぐにソースコードを書き始めることができるので、開発の入門者が開発プロジェクトに参画する敷居を低くすることができます。
さらに、ソースコードの管理機能や、テストの自動化など開発環境以外の面でも Microsoft Dev Box を活用できる機会は多くあります。
2. Microsoft Dev Boxのプラットフォーム
Microsoft Dev Boxのプラットフォームは Windows365 です。 Windows365 とは、クラウド上に用意された Windows の機能を利用するサービスです。このため、 Microsoft Dev Box を活用する際は、 Windows365 の恩恵を受けることができます。
例えば、 Windows365 はマイクロソフトにより最新のセキュリティが常に適用されており、セキュリティパッチにより脆弱性が対処されているので、安心して使用できます。開発プロジェクトによる成果物は、機密性の高い情報資産となりますが、ウィルスや外部からの攻撃より情報資産を守ることができます。
また、 Windows365 の環境はクラウド環境となるため、開発環境にアクセスする際の選択肢が増えます。自宅からもアクセスすることができるので、リモートワークで開発を行う際にも適しているといえます。
3. Microsoft Dev Boxのメリット
Microsoft Dev Boxを活用することで、さまざまなメリットを享受できます。ここでは、以下に3つの具体的なメリットを紹介しますので、 Microsoft Dev Box を業務で活用する際の参考にしてください。
すぐに開発ができる
Microsoft Dev Boxは、開発環境と併せて開発に必要なツールやプログラムコードを業務用の高性能な環境として用意しています。このため、開発者は事前準備をすることなく、すぐに開発ができるため効率的に作業を行えます。
開発プロジェクトによっては、開発環境を用意すること自体の難易度が高い場合もありますが、 Microsoft Dev Box を活用すれば、そのようなケースは生じません。
コスト削減
ソフトウェア開発を行う際は、開発環境やツールを整えて、プログラムコードを取得した上で、開発を進める場合があります。しかし Microsoft Dev Box を活用すれば、ソフトウェア開発における準備作業や手間を省くことができます。
これにより、開発工程に必要な工数を削減でき、コスト削減につなげることができます。また、クラウドサービスの活用により、物理的な機器を揃えるよりも低コストで運用できる場合があります。
パフォーマンスが高い
Microsoft Dev Boxのプラットフォームは Windows365 であり、 Windows365 は快適な速度での開発を可能にする高いパフォーマンスを提供しています。
また、クラウド環境を活用することで、ローカルマシンが低スペックの場合も、クラウドの高いパフォーマンスを活用し開発することで、マシンスペックに依存せずコードのコンパイルなどが迅速に実行できます。
結果として、プロジェクト全体の生産性が向上して、アプリケーションの開発サイクルの短縮化につながります。
一貫性の確保
開発者間で同一の開発環境、開発ツール、プログラムコードを使用することで、プロジェクト全体の開発において一貫性が確保できます。一貫性を確保することで、開発の品質を向上させることにもつながり、予期せぬ不具合を防ぐことにもつながります。
チームで開発する上で一貫性を確保することで、組織力の高い開発プロジェクトを作ることにつながります。
4. Microsoft Dev Boxの使い方
ここでは、 Microsoft Dev Box の使い方として開発ボックスの作成と開発ボックスへの接続について解説します。詳細については、マイクロソフトが提供している公式ドキュメントも参照しながら、実際に Microsoft Dev Box を使ってみてください。
開発ボックスの作成
Microsoft Dev Boxを使うためには、まず開発ポータル経由で開発ボックスを作成します。開発ボックスの作成は GUI 上で容易に行えるため、特に難しいステップはありません。
作成した開発ボックスには、開発環境や開発に必要なツールやプログラムコードを配置できますので、開発を進める準備が整います。

図版出典:Microsoft公式サイト
開発ボックスに接続
作成した開発ボックスには、ブラウザ経由で接続したり、リモートデスクトップアプリを利用したりして、接続できます。開発ボックスの接続も GUI 上で直感的に行えるため、容易に行うことができます。

図版出典:Microsoft公式サイト
チュートリアルの活用
ここで紹介した開発ボックスの作成及び開発ボックスへの接続についての詳細は、マイクロソフトが提供しているチュートリアルなどの公式ドキュメントを参照してください。
チュートリアルの内容は実際に作業しながら読み進めますと、より理解が深まりますので、実戦してみてください。
5. まとめ
多岐に渡る開発プロジェクトが進行する中で、多くの企業で開発を効率化する方法が求められています。 Microsoft Dev Box を活用することで、開発環境構築などに費やす時間を削減することにより開発を効率的に行うことができます。
またプラットフォームである Windows365 の恩恵を受けることができ、開発環境の差異による不具合を事前に防ぐことができるなど、 Microsoft Dev Box 導入により期待できる効果は高いと考えられます。
Microsoft Dev Boxは、 GUI 上で直感的に操作できるため、簡単に活用できます。ぜひこの記事を参考にして、 Microsoft Dev Box を活用し、開発を効率化してみてください。
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Tag: Microsoft Dev Box
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