Azure Managed Service Column <Azure運用コラム>

Azure DevOpsとGitHubを連携させる方法とは?セキュアで効率的な開発手法を解説

Category: 入門編

2024.12.27

効率的な開発とセキュリティを両立させる方法とは? DevSecOps の実現方法を解説

Azure DevOps と GitHub は、近年のソフトウェア開発における効率化やプロジェクト管理のために欠かせないツールとして知られています。

単独でも十分なメリットがありますが、両者を組み合わせることで、コード管理と継続的インテグレーション/デリバリ( CI/CD )の一元管理が可能となり、開発チームの生産性向上やプロジェクト管理の最適化につなげることができます。

本記事では、 Azure DevOps と GitHub を連携することで得られるメリットから、連携方法、さらには DevSecOps の実現方法までを詳しく解説します。

1. Azure DevOpsとGitHubを連携するメリット

Azure DevOps とは、マイクロソフトが提供する、クラウド上でソフトウェア開発プロジェクトの計画、開発、運用をトータルでサポートするサービスです。 Azure DevOps と GitHub の連携は、開発プロセスを大幅に効率化し、プロジェクト管理を最適化するために効果的な方法です。具体的には下記のようなメリットがあります。

CI/CDプロセスの自動化による迅速なリリースプロセスの実現

GitHub 上で管理されるコードを Azure DevOps の CI/CD パイプラインに直接連携させることができます。これにより、コードの変更が自動的にビルド・テストされ、本番環境にデプロイされるまでのプロセスが自動化されます。エラーの早期検出と迅速なフィードバックが可能となり、品質確保とリリースサイクルの短縮が実現可能です。

コラボレーション強化とリアルタイムな進捗管理の実現

Azure DevOps の Boards (プロジェクト管理サービス)を使用することで、チームメンバーのタスクの進捗をリアルタイムで確認でき、タスクの割り当てや優先順位の変更をスムーズに実施できます。 GitHub のプルリクエストやコードレビュー機能と組み合わせることで、チーム内でのフィードバックループが早まり、プロジェクト全体の透明性も向上します。

開発プロセス全体の一元管理と効率的な管理の実現

Azure DevOps と GitHub を統合することで、コード管理からビルド、テスト、デプロイ、タスク管理まで、全てを一元的に管理できます。個々のツールに分かれていた情報を一箇所に集約できるため、プロジェクト管理の大幅な効率化が実現できます。

2. Azure DevOpsとGitHubの基本的な連携方法

Azure DevOps と GitHub の連携は、 Azure Boards や Azure Pipelines といった機能を GitHub と連携させることで実現可能となります。

Azure Boards・Azure Pipelinesの概要

Azure Boards と Azure Pipelines は、 Azure DevOps 内でプロジェクト管理や自動化をサポートする主要な機能です。 Azure Boards は、タスクの計画・追跡を担い、作業項目、バックログ、スプリント管理などを通じてプロジェクトの進行状況を一元管理します。

一方、 Azure Pipelines は CI/CD パイプラインを構築するツールで、コードのビルド、テスト、デプロイを自動化し、効率的なリリースプロセスを実現します。

GitHub資格情報を使用したサインイン

Azure DevOps を GitHub と連携するために、まず GitHub の資格情報を利用したサインインができるようにします。 GitHub アカウントを Azure DevOps に連携し、役割の割り当てを行うことで、 GitHub ユーザーが Azure DevOps にアクセスし、共同作業を行うことが可能となります。

Azure BoardsとGitHubの連携

次に、 Azure Boards を GitHub リポジトリに接続させます。 GitHub 内のコミットやプルリクエスト、ブランチなどの情報と Azure Boards の作業項目をリンクさせることで、 GitHub 上での開発と Azure Boards のプロジェクト管理が統合され、効率的なタスク管理が行えるようになります。

Azure PipelinesとGitHubの連携

Azure PipelinesとGitHubの連携

図版出典:Microsoft公式サイト

次に、 Azure Pipelines を GitHub リポジトリと連携させることで、コードのビルド、テスト、デプロイを自動化できます。この連携により、開発からリリースまでの一連のプロセスが効率化され、リリースサイクルが短縮されます。

3. Azure DevOpsとGitHubを活用したDevSecOpsの実現

Azure DevOps と GitHub を連携させた DevSecOps は、セキュリティを確保しながらリリーススピードを向上させるための有効な手段になります。ここでは Azure DevOps と GitHub を活用した DevSecOps の実現方法について解説します。

DevSecOpsの重要性

DevSecOpsの重要性

DevSecOps とは、開発( Dev )、セキュリティ( Sec )、運用( Ops )を一体化するアプローチであり、開発の早い段階からセキュリティを組み込むことで、コードの安全性と信頼性を確保する手法です。 DevSecOps により、セキュリティリスクを最小限に抑えながら迅速なリリースを実現できます。

運用環境でのコードの信頼性を高めるソリューション

Azure DevOps と GitHub の連携による、具体的な DevSecOps 実現のためのソリューションは下記の通りです。

GitHubによるコードスキャンと脆弱性管理

GitHub の「 Advanced Security 」機能を利用することで、リポジトリ内のコードをスキャンし、脆弱性やセキュリティリスクのあるコードを自動的に検出できます。セキュリティリスクを早期に把握し、リリース前に適切な対策を講じることで、運用環境の安全性を向上させることができます。

Azure Boardsによる作業追跡と透明性の向上

Azure Boards を利用すると、タスクの進捗や各作業の状況を可視化でき、プロジェクトの進行管理が容易になります。 GitHub のプルリクエストやコミットと作業項目をリンクすることで、どの作業がどのコード変更に対応しているかを明確にし、チーム全体での開発透明性と効率的なタスク管理を実現できます。

Azure Pipelinesを活用した自動テストとセキュアなコンテナ構築・デプロイ

Azure Pipelines は、自動テストやコンテナのビルド・デプロイを通じて、コードの品質と運用環境のセキュリティを維持するための重要な役割を担います。まず、自動テストを組み込むことで、コードの不具合やセキュリティリスクを早期に検出・修正でき、リリース前の品質管理を強化できます。

さらに、コンテナのビルド時にセキュリティスキャンを行うことで、脆弱性のあるイメージが本番環境にデプロイされることを防ぎます。また、セキュアなコンテナ構築により、必要なセキュリティポリシーを自動適用し、環境の一貫性と安全性の両方を確保することが可能です。

4. まとめ

Azure DevOps と GitHub の連携は、開発プロセスの効率化とセキュリティ強化に大きく寄与します。自社の開発体制やプロジェクト要件に合わせて、 Azure DevOps と GitHub の連携を活用し、信頼性と安全性の高い開発環境を構築することが重要です。

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Tag: Azure DevOps

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